帰敬式についての説明会 その2

日並 木場崎講

講頭さんの求めにより、「帰敬式についての説明会」を開きました。30名ほどが集まりました。
参加者の多くは法名を持っている方がありましたが、「自分の法名はご存知ですか?」と質問をしたところ全員が「知らない」という回答でした。中には法名用紙は大切に仏壇の引き出しにしまっているけれど、今まで開いて自分の法名を見たことが無いという方もいました。その方は法名をお守りのように思っていらっしゃるのかと感じましたが、「開けてみたくない」と言っていました。
 自分の法名は自己管理が基本で、引き出しに大切にしまい込んだままにせず、度々開いて憶えてください。
引き出しにしまったままでは「大事にしている」といえるでしょうか。
これはよくあることですが、本人だけが憶えていても困ります。ご本人が亡くなられた時に「お父さんは帰敬式を受けて法名をいただいているはずです」と申し上げても、その家族が法名用紙がどこに入っているか分からないケースが多々あります。または家族が帰敬式を受式していることを知らない。もしくは帰敬式そのものを知らないということもあって結局新たにつけなおなければいけなくなるケースがよくあります。
ですから、法名は大切にしまい込むのではなく、度々取り出して「私は仏さまからこの世を生きる使命をこのようにいただいたんだな」とでも思いながら眺めていただきたいと思います。
そして法名は憶えていただきたいと思います。大切なことは、法名は仏さまがどのようにわたしのことを願っておられるのか書いてあります。だから大切ですし、その名前をいただいたことを本当に大切に思うのならば、仏壇の引き出しにしまい込んだままには出来ないだろうと思います。
名前は呼んではじめて名前になりますし、呼ばれてはじめてそのものがそこに存在意義を獲得するのです。この世には名前がないものは存在できないのですから。私たちが南無阿弥陀仏と仏さまの名前を呼ぶのも、南無阿弥陀仏と念仏申してはじめて、目の前の阿弥陀如来が私たちに対して本当に尊いもの、つまりご本尊となるのですからとても大事なことだと思います。
ましてや自分の名前ですので、お寺に「自分の法名はなんですか」と尋ねてこないでくださいね(笑)。自分が自分の名前を分からなければ誰も知らないのですから、そのようなことはまずないでしょう(笑)。



御遠忌についての会議

夕方から「臨時講頭会」です。
萬行寺では各地域ごとに「相続講」といわれる門徒の組織を持っており、そのお世話をしていただいているのが講頭と呼ばれる方々で、総代会で決議されたことを講頭会で承認いただいた後、全門徒にお知らせする形をとっています。
今日は全講頭に集まっていただき、「帰敬式」についての説明をいたしました。講頭さんが各家庭を廻って帰敬式を受式するよう推進していますが、どなたも苦戦をしているようです。「自分自身が帰敬式について解っていないのに人に勧めることなんて出来ない」という意見が多く寄せられました。全く以てもっともな意見です。
そういうことで、講頭の皆様に帰敬式というものをご理解いただく為に説明をする場をもとうということで、お集まりいただきました。
「我々では説明出来ないので、お寺さんに来ていただいて説明をしてほしい」
「そんなに急がずに徐々にしていった方がいいのではか」
「法名と戒名はどう違うのか」
「おかみそりと帰敬式はどう違うのか」
「帰敬式を受けるとどうなるのか」
「どうやって勧めていったらいいのか分からない」
「法名を失くした人はどうすればいいのか」
などなど、多くの質問が出されました。

決議事項は、これから出来るだけ各講ごとに説明会を開くことといたしました。
1